歴史探訪 冒険者達の岬
みんなこの岬で夢を見た日本で一番東に位置するマチ・根室。
納沙布岬は、その中でも最も東にある岬。
夏、目に痛いほど青い紺碧の海が広がり冬、シベリアの海で生まれた流氷が流れやがて水平線を真っ白に埋めつくす。
国境を越えて流氷が来る海はロマンの揺りかご。
かつてこの岬や海峡を舞台に幾人もの冒険者たちが見果てぬ夢を追いかけた。
その夢の破片は日本で一番早く訪れる朝日の中で今日も輝いている。
高田屋 嘉兵衛
たかだや かへえ
淡路島生まれで江戸後期の豪商。
廻船業を営み、北前船「辰悦丸」で北海産物の交易に活躍。
幕府の命を受け、択捉島への航路を開拓し、北海道では箱館を根拠地として択捉島、国後島、根室などに漁場を開発。
ゴロウニン幽閉事件でも活躍。
松浦 武四郎
まつうら たけしろう
江戸時代から明治時代にかけて北海道をはじめ、千島・樺太などをくまなく探検し、多くの地図や記録を残した北方探検家。
根室にも幾度か訪れ、当時の様子は「知床日誌」の中に紹介されている。
後に開拓史の判官に任命。
ラクスマン
Adam Erikovich Laksman
最初のロシアの遣日使節。
鎖国中の日本と通商を求めるべくロシア皇帝エカテリーナ2世の命を受け使者として、日本の漂流者・大黒屋光太夫ら3名を伴い1792年に根室に来港。
一行は根室でひと冬を過ごし、翌春に松前で幕府の役人と会見。
リンドバーグ
Charles.A.Lindbergh
アメリカの飛行家。
1927年単発機スピリット・オブ・セントルイス号により大西洋横断無着陸飛行に成功し、一躍世界の英雄となる。
その後、夫婦で世界各地へ冒険飛行を重ね、1931年、水上飛行機で千島列島を経て根室港へ寄港。
◯根室金刀比羅神社
200年以上の歴史をもつ日本最東端の有人神社です。
1806年、北洋漁業開拓者の高田屋嘉兵衛が根室地方の漁場請負中、その守護神としてお祀りしたのがはじまりとされ、1881年、現在地に移設されました。
社務所内には「お祭り資料館」があり毎年8月に行われる例大祭の資料や、絢爛豪華な御神輿などが見学できます。また、御朱印や、オリジナルの「お守り」や「おみくじ」なども頒布されています。
社務所、お祭り資料館開館時間 :午前8時30分~午後5時
休館日:無し
TEL:(0153)23-4458 【社務所・お祭り資料館 入館無料】
◯根室市歴史と自然の資料館
約3,000年前の土偶をはじめとする、市内の遺跡で発掘された考古資料やラッコ、オオワシ、オジロワシ、エトピリカなど、この地域を特徴づける動物剥製が展示されています。また、ロシア初の遣日使節であるラクスマンの根室来航に関する資料や1905年に旧樺太(現在のサハリン州)に設置された日本とロシアの国境をあらわす国境標石など日本とロシアの関わりを紹介する展示も展示されています。
開館時間:午前9時30分~午後4時30分
休館日:毎週月曜日、祝日
※月曜が祝日の場合は翌日休館
※年末年始は12月29日~1月3日まで休館
TEL:(0153)25-3661 【入館無料】
◯根室市春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンター
館内には専門知識を持ったレンジャーガイドが常駐しており春国岱の最新の自然情報が得られるほか、
自然環境や動植物について学べる展示が行われています。
春国岱を散策する前にぜひお立ち寄り下さい。
開館時間:午前9時~午後5時
10月~3月は、午後4時30分閉館
休館日:毎週水曜日(水曜日が祝日の場合は、その翌々日)祝日の翌日
※年末年始は12月29日~1月3日まで休館
TEL:(0153)25-3047 【入館無料】
◯JAZZの街 ねむろ
毎年、日本を代表するジャズプレイヤーを招いてコンサートを開いている根室。その活動を支えるネムロ・ホット・ジャズ・クラブの中心的メンバーの谷内田さん。自らも駅前にジャズ喫茶を経営し、多くの人にジャズのスイングと潮風のコラボレーションを届けています。
ジャズが流れる街があなたをお待ちしています。
◯根室・落石地区と幻の島ユルリを考える会
北海道の天然記念物に指定されているユルリ島の特性に着目し、落石地区の自然管理並びに地域の魅力を発信する会として2017年に設立されました。
野鳥・高山植物・野生馬が共生するユルリ島や落石地区など地域の魅力を2011年よりユルリ島の野生馬を撮り続けている写真家の岡田敦氏の映像や写真を通して、落石地区から発信しています。
共同制作されたユルリ島の魅力あふれるウェブサイトを是非ご覧下さい。
※ユルリ島は、北海道自然環境保全地域、国指定鳥獣保護区につき許可なく渡航上陸はできません